エンコード前の処理に関して2006年09月01日 09時29分16秒


第248回:圧縮オーディオのための音作りについて考える
〜 圧縮オーディオに携わってきたプロに聞く、音作りの秘訣 〜
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060828/dal248.htm

Level-2の生徒さん達にはまだ、オーディオ圧縮コーデックに関して説明していませんが、大体理解できるはずです。
Level-3以降の人は必見。
特に後半、エキスパンダーを使用する話から後は、非常に興味深い内容です。

 〜〜 以下、全然関係ないけど・・・

今年の春、東寺の堀に架かった橋の上から、生まれて初めてスッポンを見ました。
このグロテスクなヤツが食えて、しかも美味くて、高級料理なんだからねえ・・。
食べた事ないですけど。
http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/food/trend/20060831gr01.htm?from=yoltop

MIDI検定 今年は12月3日2006年09月02日 07時44分45秒


平成18年度 MIDI検定
3級・2級1次(筆記)試験 2006年12月3日 全国一斉
http://www.midilicense.com/midi_test/2006/
http://www.midilicense.com/kyouryoku/index.html

今年前期、Level-3を終えた人は是非2級を受験してください。
3級を受けてなかった人も、同日受験できます(疲れるけど・・)

 〜〜〜〜

昨日から急に涼しくなりました。
空の色や風に秋の気配が感じられます。
春のひどい黄砂、よく降った梅雨、明けたら猛暑、で9/1から涼しくなって、今年は気象にメリハリが効いていますね。

やはりパーティション分けが必要2006年09月03日 10時41分22秒


先日、HDのパーティション分けをやめて、1ボリュームのみに全てインストールしなおしましたが、やはり大きなファイルの読み出しには問題があるようです。

例えばProToolsLEで、6オーディオトラックにQTムービートラックを含むSessionは、ほんの5秒も再生できません。
このSessionを、システムやアプリケーションとは別のパーティションに置いてあった時には、何の問題も無く軽快に読み出せ、サクサク動いていたのです。
別のHDではなく、1つのHDの領域を分けてあるだけなのに、これほど違うとは思いませんでした。

もっとも、これはDAWを扱う上での常識で、もちろん私も System6.07 の昔から別ボリュームへの保存を鉄則としていましたが、G4/1Ghz以上、OSX10.3以後ならば、GarageBandの例もあるので大丈夫だろうと思ったのです。

空き容量に無駄ができるのが嫌で1ボリュームにしたのですが、やはりもう一度分けるしかないでしょう。
またクリーンインストール〜設定作業・・・・。
うへええ・・・勘弁してくれよ(笑)。

 〜〜〜

今日は結婚記念日。
18回目です。
妻は高校のクラスメイトで、高3から26歳で結婚するまでを合わせたら、もう26年の付き合いになります。

移行アシスタントは使いにくい2006年09月04日 08時26分18秒


昨日書いた通り、60GBのHD(実質55GB)を、20GBと35GBの2パーティションに分け直しました。
OSのインストール後は、BackUp用の外付けFirewireHDから各種ファイルを移すのですが、そのHDがOSを含んだ起動可能な状態ならば、移行アシスタントが使えます。
使えますが・・・この場合は使い物になりませんでした。

移行アシスタントでは、あるユーザーのフォルダ全て、アプリケーション全て、ルートディレクトリ上のファイルかフォルダ、という括りで選択し、移行先へコピーしてくれるのですが、細かい選別はできません。
1ボリューム内にある多くのファイルを、複数のボリュームに振り分ける必要がある時には、結局使えないという事です。

まあ、手動でやれば良いのですが、一番面倒なのは Mail の設定しなおしです。
ライブラリフォルダ内のMailフォルダを、BackUpからそのまま移し替えておいても、最初の起動時にはアカウントの作成からしか入れません。
アカウントの設定を他から読み込んでくる方法が用意されていないのです。
面倒なアカウントの設定をわざわざ新たにして、それから一旦Mailを終了し、BackUpのMailフォルダと入れ替え、また起動して過去のメールを読み込む、という手順になります。

判った事をまとめると

・起動ボリュームには、使用量と同程度の空き容量があったほうが良い
・遅くなってきたと思ったら、さっさとクリーンインストールをしなおす
・Mailの再設定は特に面倒なので、設定画面のスナップショットを撮っておく
・早いアクセスを必要とする大きなファイルは、起動ボリュームに置かない
 (まあ、あたりまえですけど・・・)

これから仕事用のアプリケーション、CubaseSX3、REASON 3、ProoToolsLE 7.1、をインストールします。
起動ボリュームにはOSX、OS9、アプリ、嵩張らないファイル、全てで10GB以内に収まるでしょう。

ハイフレット改造は無理だった2006年09月05日 09時15分17秒


以前、ハイフレット改造したスタインバーガーの想像図を載せましたが
http://kato-masaharu.asablo.jp/blog/2006/07/28/
ハイフレットへの憧れが日増しに高まってきたので、ある工房に問い合わせてみました。
結果は・・・残念、スタインバーガーではフレット増設、ボディ下部削り落とし加工など、不可能だそうです。
まあ、予想はしていました。
フレットの増設はそんなに簡単な事ではないでしょうし、ボディ下部を削り落とすにしても強度の問題があるだろうと思います。
たとえネックとボディがカーボングラファイトの一体整形で、トラスロッドを持たない構造のスタインバーガーでも、背骨のような金属製の芯は埋め込まれていると聞きました。
(これはレントゲン撮影でもしなければ確認できませんが)

とりあえず改造は諦めましたが、やはりどうしても25フレット以上を弾きこなしたいという思いは止みません。
24フレット付近の高音域を弾いている時、それより高い音域へ行けないのがもどかしくて、今まで33年間、よくこんな狭い音域で我慢してきたものだ、と自分に呆れるくらいです。
知らなければ満足していたものを、知ってしまうと進まずにいられない、とでも言いましょうか。
ヘルゲ・エンゲルケが弾く超高音域フレーズを聴いていると「ほらほら!こっちへ来いよ!」と呼ばれている気がします(笑)

現存するもので、運が良ければ入手できる(かもしれない)ハイフレットギターとしては、Ebony Eyes での私の相方である清水道明氏も所有する NAGARE N37 が知られています。
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Soseki/7500/nagare.html
販売を受け持った島村楽器の全店舗を当たっても、現在では1本見つかるかどうか、だそうです。(店員さんの話)

カッタウェイ(高音部を弾きやすくするための削り込み)の位置が最も深くて、私としては理想的だと思えたのは ATLANTIS III ですが、これはまあ完全に入手不可能でしょう。
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Soseki/7500/esp.html
設計者は N37 と同じですが、販売はESPだったそうなので、たぶん恐ろしい価格が付いていたであろうと思われます。
しかし、どこかに保存されているなら、一度弾いてみたいものです。

日本のスリップウェア〜よみがえる英国古陶の美2006年09月06日 07時45分09秒


大阪日本民芸館 9/9から開催の秋期特別展は

『日本のスリップウェア〜よみがえる英国古陶の美』
 SLIPWARE IN JAPAN
http://www.mingeikan-osaka.or.jp/event.htm

例によって昨日も民博だったのですが、帰りに日本民芸館の前を通って看板を目にした時は、思わずガッツポーズで「やった!」と声に出てしまいました。

スリップウェアとは、英国に古くから伝わる陶器の一種です。
詳しくはこのサイトを
http://www.slipware.jp/

今年の5月、春期特別展「沖縄の染織〜今に息づく伝統の美」を見に行った時の事。
一通り見終わって2階の常設展示を見ていると、なんとも無視しがたい焼き物が目につきました。
ボアズヘッド(猪の頭)と呼ばれる独特な模様が印象的なスリップウェアの大皿です。
一目見て、その素朴で暖かみのある、でも少し滑稽で不気味とも言える、不思議な風情に惹かれ、たまらなく好きになってしまいました。
現代の西洋、ヨーロッパのスマートさとは程遠い、土俗的で、どこか東洋的なものを感じさせるところに惹き付けられたのだと思います。

その後、たまたま守口京阪のギャラリーで開催されていた、日本人スリップウェア作家 柴田雅章氏の作品展の最終日に間に合い、あの広くもない展示場に3時間くらい居座ってからは、もうすっかり虜にされてしまったわけです。

今年の春、大阪日本民芸館でたまたま見かけて好きになったスリップウェアを、同じ年の秋には特別展でじっくり沢山見られるとは、まさか思ってもいませんでした。

Extract First Patch のチェックをはずしましょう2006年09月07日 09時11分17秒


CubaseSX3(Version 3.1.1 build 944)を使っている人は、以下の項目を確認してみて下さい。
Mac / Windows 共通です。
(Version 3.0 または 3.1.0 build 933 の場合は当てはまらないかもしれません)

環境設定 >> MIDI >> MIDI File
デフォルトでは、Import Options の項目「Extract First Patch」にチェックが入っているはずです。
(日本語環境では「データ冒頭のバンク/プログラム情報を除く」という項目)
このチェックは外しておく事を勧めます。

このチェックが入っていると、Standard MIDI File を読み込んだ時に、SetupData 部分から BankSelect と ProgramChange を切り出してインスペクターの設定に置き換えてしまうのです。
親切のつもりでしょうが、はっきり言って大迷惑。
こういうおせっかいな機能はデフォルトではオフにしておいて欲しいものです。

マイナーVerUpで追加されたこの迷惑な機能に気づいたのは、今年2月のMIDI検定2級2次実技試験の前でした。
一旦CubaseSXの初期設定を全て捨てて初期化した後、試験問題のSMFを読み込んだところ、SetUp部分から BankSelect と ProgramChange が消えていたのです。
3.0か3.1.0では、この迷惑な機能は有効になっていなかったはずなので、受験者の人達にも知らない人が多かったでしょう。
さっそく準備作業に関わる全てのスタッフに伝わるように、試験官マニュアルにも記載してもらうように手配しました。
毎回の試験開始前、初期設定を全て捨て初期化した後で起動し、この項目のチェックをはずすという手順です。
こうしたこまかい不具合や注意点は沢山出てきますが、我々がしっかり対処しておきますから、安心して受験して下さい。

今週始め、自分のPowerBookG4にCubaseSXをインストールし直したのですが、この機能のチェックをはずすのを忘れていました。
音楽学校では昨日から期末試験を行っていますが、ある生徒さんのデータを採点していて、他の部分は完璧なのに BankSelect と ProgramChange だけが無かったので気づいたのです。
その人は満点が予想されるような優秀な人なので、データを入れ忘れたり、この程度の設問で入力のしかたが解らないわけがありませんから、すぐにピンと来たのですが、いやあ・・あぶないあぶない(笑)
とはいえ、私の試験では実際のMIDI検定実技試験に倣い、SMF と ProjectFile の両方をチェックして、相違がある場合には良い方のファイルを採点しますから大丈夫です。

このようにSMF書き出しの際の動作がアプリケーションごとに異なる場合を想定し、設定の不備によって受験者が不利益を被らないように、SMFとソフト独自のファイル、両方を提出してもらう規定にしてあるのです。

Chase Events について2006年09月08日 08時17分56秒


外部音源を使用したMIDIデータ入力作業をしていてよくある事ですが、機種によってはProgramChangeを受信する度に、それまでに受信したControlChangeによる音色パラメータ設定をリセットしてしまう場合があります。
通常、SetupDataは

BankSelectMSB
BankSelectLSB
ProgramChange
ControlChange # xx
ControlChange # xx
ControlChange # xx
  ・
  ・
というような順に入力しますが、MIDIシーケンスソフトのチェイス機能が働いていると、停止した時にもう一度ProgramChangeが送信されます。
そうすると、その後に続くControlChangeで例えばPortamentをONにしていたとしても、停止した瞬間にOFFになってしまいます。
曲データを再生するだけなら問題ありませんが、停止中に鍵盤を弾いて確認しようとしても、効果がかからないので不便です。

これを避けるために、CubaseSXの環境設定 >> MIDI の項目で、画像のようにチェイス機能を無効にしていますが、私にとってはこの方が使いやすいと思えます。
他のソフトでも同様の機能があるはずですから、確認してみてはいかがでしょうか。

REASONが起動しない時の対処法2006年09月09日 16時25分31秒


MacOSX 10.4 以後、システムが起動してから最初にアプリケーションを起動する時の遅さや、文字変換の反応の遅さが気になります。
アプリは二回目以後の起動からは問題ありませんし、文字変換は少し使っていれば早くなりますが、これはけっこうイライラするので、必要が無ければシステム終了はせず、ログアウトとスリープだけで何日も使い続けるようにしています。

最近困ったのは、システムの再起動後にREASONが起動できなくなる現象でした。
そういう事例はたまに聞くので、私の対処法を書いておきます。

システムの再起動後にはREASONを起動する前に
Home/ライブラリ/Preferences/Reason Preferences
を削除してください。
これでたいてい起動しますが、Preference の設定をやり直す必要があります。
特に Audio の項目内 Audio Card の設定が No Sound になったままだと、Rewire 接続に問題が起きるようですので、忘れずに選択しなおしましょう。
これ以後、システム終了やシステム再起動さえしなければ、REASONは普通に素早く起動してくれます。

それにしても、以前はこんな面倒な事は必要無かったのですが、なぜでしょうね。

本覚坊遺文2006年09月10日 08時00分57秒


何年ぶりかで「本覚坊遺文」(井上靖 著)を読み返しました。

千利休の自刃から数年後。
利休の弟子であった三井寺の本覚坊(実在した人物)による回想という形で、利休と周辺の人物を描き出した作品です。

井上氏はこれより数年前に書かれた短編「利休の死」で、秀吉に対する利休の視線を書いていますが、基本的にその解釈を踏襲した上で、しかし利休を直接は描かず本覚坊に語らせる事により、二者の対立の根本的な要因として存在したであろうもの・・・権力の光輝に鎧われた俗物の醜さと、丸腰ではあるが高い境地に到達した精神の美しさ・・・とでもいうものを一層際立たせています。

そして利休、織部、宗二、江雪斎、有楽斎、秀吉、東陽坊、本覚坊自身も含め、登場人物全てが向かう、収束された一点にあるのは、ただ「死」のみ。
この作品の、静謐で清らかで厳しい美しさの源は、この一点にこそあると思われます。

終盤、本覚坊の夢の情景として描かれる、秀吉と利休の最後の会話。
その凄みといったら・・・。
ここは何度読んでも鳥肌が立つほどで、いまさらながら作者の力量にひれ伏す思いです。