仕事の手順2006年06月25日 10時33分07秒


過去に仕事で作った曲を、何人かの生徒さん達にお渡ししましたが、どんな手順で仕事を進めるのかという質問を何度か受けたので、以前他所に書いた文章を編集して再掲載しておきます。

日付を見たら三年半程前の日記でした。
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映像(主に美術品を扱うHi-Vision番組)で紹介される作品そのもの、あるいは作品の図録や写真集を繰り返し見て、関連書籍も読みあさり、シナリオもナレーション原稿も暗記するくらい読み、すっかり「その気になった」状態に自分を持って行きます。
絵を見たりシナリオを読んで、頭の中で音楽が聞こえるようになってくれば・・・後はそれを外へ出すだけです。

頭の中の音色がはっきりしているうちに、先ず音色プログラミングから取りかかります。
つまり楽器そのものから作り始めるわけです。
その時には旋律や和音はイメージがほぼ整っているので、作った楽器(音色)が最も美しく響きあう様に修正しながらシーケンスソフト上で織り上げていきます。

番組の内容によって曲数(ブロック数)は異なりますが、たいていメインテーマ〜いくつかのブロック〜エンドテーマという構成になるのが多く、それぞれの曲は映像の進行にぴったり合う様にサイズを調整しながら仕上げます。
その後、MA作業(ナレーション録音〜音楽やSEとのMIXと整音〜マスター落とし)を経て、試写会でOKが出れば完成です。
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手順というにはあまりに簡単な・・殆ど説明になっていませんが、とにかく「嘘はいや」だと思っていました。
商業音楽全般に対する抵抗、とでも言いますか、誠実に作ろうと心がけていたのは事実です。