RUSH2008年11月16日 13時41分43秒


生徒さんに少しRUSHの話をしたので、前に書いた日誌から拾ってきたものを再度UPします。

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私にとって今も特別な存在でありつづける、カナダの3人組「RUSH」
彼らに関しては、詞の内容を詳細に読み解き、彼らの創作活動全てを徹底的に味わおうとする人達が、昔から大勢いました。
それだけに、そうしたサイトもいくつか見つけましたが、何度も紹介したこのサイトは素晴らしいです。

『Rush : Weave the Words』
http://www5f.biglobe.ne.jp/~lerxst21/rush/index.html

 注)

  ファーストアルバム「Rush」(1974)の歌詞は読む必要ありません。
  これはニールパートが参加する以前のもので、別のバンドと言っても良いくらいです。


実は、私が本格的に文学を愛するようになった、そのきっかけは RUSH でした。

『この人達は、普通のロックミュージシャンとは、何かが決定的に違う』と感じ始めたのは、作詞を担当するDrのニール・パートが、神話をベースとした大作主義から現実世界に視点を据えた作風へと移行する、その過渡期のアルバム『Permanent Waves』『Moving Pictures』『Signals』の頃でした。

そのサウンドの威圧的な程のインテリジェンスが、やがて私に『何を伝えようとしているのかを、その精神性を、深く理解できるようになりたい』と思わせずにおかなかったのです。
本を沢山読む様になったのはそれからです。

楽曲、歌詞、演奏技術だけでなく、特筆すべき点はまだあります。

ギター、ベース、ドラムスという基本的な楽器のサウンドと、シンセサイザーを駆使したサウンドの融合を、最も高い次元で完成させたのも RUSH でした。
バンドサウンド内に於けるシンセサイザーの究極の使い方は、彼らがアルバム『Power Windows』と『Hold Your Fire』で完成させ、それは現在においても頂点でありつづけている、というのが私の見解です。

またライブに於いて、特にゲディ・リーは、ヴォーカル、ベース、キーボードシンセ(足鍵盤のシンセベースを鳴らしながら)を一人でこなすだけでなく、演奏中のシーケンスコントロールまで行うという技を用いて、たった3人でありながら、スタジオ録音アルバムの豪華な楽曲アレンジを完璧に再現していました。
演奏中のシーケンスコントロールというのは、今時のインチキ演奏のように殆どを自動演奏に任せてしまうのではなく、アレンジの一部であるシーケンスフレーズの開始・停止を演奏しながら(!)制御するという妙技です。

私が、自動演奏に頼らず、演奏中のリアルタイム制御だけで複数パートを鳴らす工夫を始めたのは、彼らの影響からでした。

ただの楽器演奏巧者、優れた作曲家、というのとは、また違った意味で驚異的な人達がいたのです。

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