過去の日記より『精神はやがてシリコンに宿る』2024年06月07日 15時11分24秒

過去の日記より『精神はやがてシリコンに宿る』

 ====== 過去の日記より ======

2002年12月14日

『精神はやがてシリコンに宿る』

10代の頃、まともな科学雑誌ではない「トンデモ本」の類いも結構好きで、よく読んでいました。
そういった本の中にあった、今でも楽しく思い出す記事の話です。

その記事では
人類が初めて宇宙へ行くようになった20世紀とは、人類史上どころか生物の歴史から見て「2回目の大きなターニングポイントである」と言う事を強調していました。

1回目は、海にしか存在しなかった生物が、始めて陸に上がった時期。

陸に上がった最初の魚は、昔読んだ図鑑ではユーステノプテロンとかいう名前だったけれど、ずっと後になって読んだロバートジャストロウ博士の「コスモス三部作」の内のたぶん「もう一つの宇宙」ではクロソプテリジャンとかいう名前になっていたっけ・・・結局だれも見た事無いんだから名前なんかどうでも良いか(笑)

2回目は、地球上にしか存在しなかった生物が、始めて宇宙空間に出た時・・・、つまり、ちょっと前の現代。

さて、しかし人類の身体はそのままでは宇宙空間には不向きである(そりゃそうだ・・)。
宇宙はちょっとばかりの進化による適応でなんとかなるような場所とは訳が違う。
気圧も温度も放射線も、ものともしないで高い精神活動と運動性を保てる、とことん頑丈な生物に人類が進化するか、作るかしなければ、宇宙という新しいフロンティアに飛躍する事は不可能であるが・・・そういう「生物の後を継ぐ存在」を、人類はもう作り始めているでは無いか!(と、こう繋ぐわけです)

「コンピュータこそがその新しい存在である。人類のこれまでの知識、歴史、技術、全てをシリコンのチップという新しい脳に記録し、自己修復可能で半永久的に機能する身体を持った未来の生命を、我々は今育てているのだ・・・」

これを読んだ雅春少年は「おおそうだったのか!そんな滅多に無い凄い機会に生まれ合わせたのか!」と感動したのでした。