転落・追放と王国2004年01月18日 12時00分00秒


どんなに好きな作家でも、作品によっては好きになれないものもあります。
何年かおきに『今度は良さが解るだろうか』と思いながら読み直しても、やっぱり好きになれない・・・そんな本が何冊かあって、その筆頭がアルベール・カミュの「転落・追放と王国」です。
「シーシュポスの神話」のように、書いてある事がさっぱり理解出来なければ『そんなもの好きでも嫌いでもないやい!』と割り切れますが、「転落・追放と王国」は決して難解ではありません。
しかし「ペスト」や「幸福な死」「異邦人」等とは作風が大きく異なります。
8年ぶりくらいだった今回も、やっぱり駄目でした。
次に読み返すのは何年後になるやら・・・。

ロシアの作家2004年01月19日 12時00分00秒


読後感は良かった、あるいは悪くなかった、けれども繰り返し読む気にならない作家というのもあって、トルストイ、ドストエフスキー、なんかがそれでした。
なにが気に入らないかと言うと、読んでいる時に浮かぶイメージが、いつも曇り空の寒そうな灰色の景色ばかりだからです。
その印象が苦手でほんの数冊しか読んでいません。

ドストエフスキーは「地下室の手記」「賭博者」くらいです。
有名な「カラマアゾフの兄弟」や「罪と罰」から読まないのがひねくれた所です。
私の古い友人で、かつて同じバンドで活動したチャップマンズ・スティックの達人、M氏はドストエフスキーに心酔していたようで、「カラマアゾフの兄弟」を題材にした組曲まで作っていました。
そろそろ読んでみようかな・・・

トルストイも重要な長編(「アンナ・カレーニナ」「戦争と平和」「復活」等)は読んでいません。
・・・だって、粗筋を聞いただけで気が滅入る(笑)
「クロイツェルソナタ・ソナタ 悪魔」
「光りあるうち光の中を歩め」
自伝三部作「幼年時代」「少年時代」「青年時代」
「人生論」
あたりで挫折したのが二十歳過ぎくらいの事です。
しかし、この作家に関しても、一番美味しい所を読まず嫌いで逃しているとしたら残念なので「復活」あたりからいってみるか・・・。