MIDI検定1級2010年04月02日 11時48分36秒


そうそう、今まで書きませんでしたが、2級までしか無かったMIDI検定に、ようやく1級が制定され、今年1月に第1回のMIDI検定1級試験が実施されました。

で、私も受験したわけです。

もちろん合格してます。
私らはそれで当たり前ですから、自慢にも何にもなりません。

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1次審査

 90点満点の87点(減点法。80点以上で合格)
 *臨時記号ばっかりのやっかいな小節内で、2度目に出てきた同じ音符を#にするのを見落としてしまった・・・

2次審査

 5人の審査員の評価

 S評価 1人
 A評価 2人
 B評価 1人
 C評価 1人

  最終評価 A
  2次審査得点 +5点

   合計得点 92点(85点以上合格)

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評価基準(「MIDI検定1級 試験内容の詳細」より)

S 評価:作曲者の意図をくみ取った上で、優れた表現力を発揮し、演奏家としての独創性 までも表現した作品に仕上がっている場合
A 評価:作曲者の意図と、使用した音源の特性を十分に理解し、演奏表現力の高い作品に 仕上がっている場合
B 評価:記譜された音楽表現を忠実に再現した作品に仕上がっている場合
C 評価:おおむね課題曲を再現しているが、一部表現力に欠ける演奏が含まれる場合
D 評価:音楽作品として認められるクオリティに達していないと判断される場合

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満点は無理でした(笑)
わざわざ受験したのは、今後生徒さんにお教えする時の為に、敢えて「楽器演奏が一切できない、鍵盤からの入力もできない人」に成り切って、つまりコンピュータのキーボードとマウス以外の入力デバイスを使わずに、全ての作業を進め、また、効率の良い「賢いやり方」を考えず「愚直な丁寧さ」を貫いた場合、どれだけの作業時間がかかり、どこに注意すべきか・・。
そのデータが欲しかったのです。

今後、色々な形で公開していきます。

で、感想ですが
これは実に素晴らしい検定です。
今まで、どのような形の1級試験となるのか、期待と心配を持っていましたが、十分にレベルが高く、そして評価方法もとても良く考えられた、納得のいく、実効性のある検定です。
減点箇所の指摘も、審査員の評価も、丁寧に記載されていました。
(採点を担当された方々は、もの凄く大変だったはずで、本当に頭が下がる思いです)

DAWによる音楽制作技術をお教えするのが、今の私の主な仕事ですから、今後も、このMIDI検定の普及の為に、出来る限りの事をします。


ところで
2級、3級、4級、指導者認定講座に出られた方は御存知かと思いますが、JSPA(日本シンセサイザープログラマー協会)は、MIDI検定制度の運営に深く関わっています。
私もJSPAのメンバーとして、2級実技試験の試験官も過去5回程担当してきました。
今回の1級試験の実施に関しては、以前からJSPAの会報で知っていましたが、準備などにも全く関わってはいないので、是非受験してみたい、と楽しみにしていました。
でも「アンタは(関係団体のメンバーだから)受験できないよ」とか言われないか、少し心配でしたが、それは杞憂でした(笑)

DAWだけで音楽を作るのに「最低限必要な音楽理論」教材作成中2010年04月05日 11時09分14秒


今では、ビギナー向けのDAWソフトでも、一通りの事ができてしまいます。
あらかじめ用意されている豊富なループ素材で手軽に音楽を作る、という事に飽き足らなくなった人は、メロディやコードやリズムパターンをMIDI入力して、高音質の内蔵音源を鳴らす事もできます。

その際、音楽理論を学んでいない人が、一番知りたいのは

・メロディは作れるけど、どんな和音を合わせたら良いのか?(またはその逆)
・そのコードってどっから持ってきて、並ぶ順番はどうやって決めてるの?

と、いう事ではないでしょうか。
そして、やや極端な良い方ですが「それさえ解っていれば、作曲できてしまう」というのも、ある意味事実です。
そうした要求に応え、最短距離で学べる教材を考えてみました。
対象としたのは「DAWソフトを触っているが、楽器演奏経験も音楽知識も無い人」です。
この教材は「コードを理解して自分でコード進行が作れる事」を到達目標としています。

実は、もうほぼ完成していますが、動画部分のエンコードに何か問題があるようで、公開までもう少し時間がかかります。
(iWebで作ったのが、なんでMacで再生できないのか・・WinXPではちゃんと見られるのに w)


既に知識のある人がこの教材を見た時、疑問に思う点が幾つかあると思いますが、とにかく「最低限これだけ知っておけば何とかなる」という事柄に限定した結果です。
例えば・・・

1)不要な練習を強要しない。
演奏力を身に付けるわけではないので、Cメジャーダイアトニック、A(ナチュラル、ハーモニック、メロディック)マイナーダイアトニック、各コードの機能、及びセカンダリードミナントの役割だけ理解していれば良しとし、Any Key で活用する能力は不要とみなします。
楽曲の各部は全て調性記号なしで作り、別のキーへはトランスポーズ機能で対応可能だからです。
(ただし、調性記号の解説は最初の方でやっておきます)

2)応用に関するおせっかいな注釈は極力省く。
コードは全てルートをボトムにしたクローズドボイシングのみで解説しますが、実習教材との併用で、オープンボイシングの可能性に気付いてもらうようにします。

3)項目によっては敢えて省き、必要なら後で(十分慣れた頃に)補足説明する。
コードタイプの最初の解説では、メジャーセブンス・オーグメントを省いてありますが、これはメジャー系コードタイプとマイナー系コードタイプで、コードトーンを比較できるように並べた場合、例外的な印象を与えてしまうからです。
後でハーモニックマイナー・ダイアトニックの項目で解説しています。


・・と、まあ、結構順調に作ってきて、あとテンションとコードスケールで一応完成ですが・・動画の再生に問題が・・。
う~ん・・苦手だけどWeb関係もっと勉強しないとダメかな・・。

旧友と会う2010年04月15日 07時20分22秒


豪州から久しぶりに帰国した、彼に会うのは8年ぶり。
約20年前、私が作曲だけで生活できるようになった、その大きなきっかけをくれた恩人でもある。
歳は同じだけど、今も髪は暑苦しいくらい濃くて長めで、白髪の一本も無くて、ガッチリした体格もそのまま。
日本に住んでいた頃同様、メインの仕事と別にバンドを2つもやってて、いたって元気で、全然変わってない。

遠慮のない事を言い合える、数少ない友人の一人。
その彼が開口一番
「老けた?・・なんか・・老けてない?」

・・・(笑)自分でも気付いてたよ。特にこの2〜3年でな・・。
それでも、年相応に見られるようになっただけ、それ以上に老けたわけじゃない。
次は「若返ったな」って言わせるようにするさ。

あっちでは楽器が高いので、帰国したついでに買って帰るそうな。
結局ストラトだっけ。良いの、買えたかな。

授業資料の閲覧2010年04月17日 07時23分12秒

このブログの左側、サイドバーに「受講者の方限定/授業資料」というリンクを作りました。 クリックしてもらえば解ると思いますが、授業内で説明したディレクトリ名を、URLに追加すると、資料のページが開きます。 ホームページ「加藤雅春 業務内容」のトップからもリンクしています。

階梯2010年04月22日 19時49分44秒


『・・・では、よし、心よ、別れを告げ、そしてすこやかになれ!』(高橋健二 訳 より)
『・・・さあよし、心よ、別れを告げよ、そしてすこやかに!』(井出賁夫 訳 より)

井出賁夫訳も好きで、特にこの詩に関しては高橋健二訳より好き。
(「旧字体が多くて読みにくい」とか下らん事を言う人は読まんで良い w )

詩の全文を引用しようと思いましたが、やめます。
検索すればすぐ出るでしょうけど・・そこだけ読んでも無意味・・
・・そういえば、この作品について語り合える人・・過去一人もいなかった・・。

Mbox 2 Mini2010年04月24日 18時23分55秒


2003年に購入した初代 Mbox。
自宅での作業用、教材作りなど、よく働いてくれましたが、現在の Pro Tools LE 最新Verである 8.0.3からは対応していないので、やむなく引退させ、友人から譲ってもらった Mbox 2 Mini と交代しました。
初代 Mbox + Pro Tools LE 8.0.1では、再生中の描画があまりにひどく、また色々問題もあって、どうしようかと思いましたが、これでもう大丈夫です。
バッファサイズは64サンプルまで落とせますが、場合によっては32サンプルまで選べますね。

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前にも書きましたが、このバッファサイズの設定と実際のレイテンシーの値は、環境によって様々で、設定画面で何msecと表示される数値もあてになりません。
それでも・・
・・バンド演奏のマルチトラック録音のオペレートは本職ではないので、あまり偉そうな事は言えませんが、その乏しい経験から言いますと、現在のDAWと、そこそこ新しいコンピュータであれば、レイテンシーの問題で困る事は少ないのではないでしょうか。

昨年の作業データから・・

 2007年発売の iMac(Core 2 Duo 2GHz)
 ProTools LE 7.4
 Digi 002 Rack + PreSonus DIGIiMAX LT

・・で、iMacの内蔵起動ディスクに14トラック同時録音
バッファサイズは64サンプル
 >> レイテンシーは5msec以下
(表示された値ではなく、実測値。これは殆どの人にとって「遅れ」を体感できず)

全く問題なく録音作業完了しました。
事前に何度も実験したので上手くいく確信はありましたが・・ま、正直、ちょっと恐くもありました(笑)

BBA2010年04月25日 18時36分12秒


やっと春らしくなりました。
教材作りを終え、午後遅い時間からウオーキング。
上賀茂神社から鞍馬街道へ出て北山通りへ南下中、MPの生徒さんと偶然お会いしました。

学内では度々お会いしてご挨拶していたのに、すぐに思い出せず失礼しました。
『確かによく知っている人だけど、MPの方だっけ・・大学の方だっけ・・それとも別の??』と、パニクってしまった(笑)

北山にある「BBA」というお店へ行く途中との事でした。
http://www.eonet.ne.jp/~kita625/BBA/
散歩中に見つけましたが、面白そうなお店です。
店名が店主さんの指向を語っているのでしょうか・・。
・・・でも「BBA」という文字を見て「Beck,Bogert & Appice」を即座に連想できるのは、45歳以上でしょう・・。

MPの生徒さんへ2010年04月27日 06時55分52秒


「授業資料」項目を追加しました。
また、コードの一部に誤記がありましたが、修正してあります。

*近日中に誰でも見られる形で公開します。

悪魔と神 (Le Diable et le Bon Dieu)2010年04月29日 19時41分01秒


念のため、わざわざ原題も・・。
(何で念のためか・・日本語だけで検索したら解ります)

20年ぶりくらいに読み返して、やっと面白さ(というか、何が書かれてあるか)が見えた気がします。
15年くらい前に読み返しかけて、すぐ放り出しましたが・・あの頃にはまだ、見えなかった事・・。
同じ事を伝えるにしても、カミュよりストレートでダイナミックな感じ。

あ!
もしかしたら「革命か反抗か」も読めるようになってるんじゃないかな・・。