古い日記から・・2023年04月13日 00時00分00秒

*古い日記から ― 2003年03月05日

 昨日は寝床で読書三昧。もう大丈夫、今日は起き上がっています。差し迫った仕事は無いので休んでいても良いのですが、性分と言いますか2日も寝ていられません。
 昨日は終日寝床で読書三昧でした。
 立原正秋の「冬のかたみに」「舞の家」を久しぶりに読み返して思うのは、もうこの先、こういう作家、こういう文学が世に出る事は無いだろうという事・・・。立原正秋が流行作家でもあったという事実は、優れた文学が大衆のレベルを引き上げていた、と言う事でもあります。
 当時の文学愛好家は「美」に対する正確な視線(立原風な表現です・・)を備えていた、または身に付けていった、と言えましょう。
 この様な役割を、稚拙な情痴小説を乱造する昨今の流行作家には望むべくもありません。
 大衆に迎合すると文化は堕落衰退します。不遜を承知であえて言いますが、文化人は作品によって大衆を教育せねばなりません。